> [!info]
> この記事は [Obsidian Advent Calendar 2025](https://adventar.org/calendars/11440) 7日目(12/7) の記事です。
> [!warning]
> 画像生成AIの話にも触れています。苦手な方は注意してください。
## 前置き
どうも、相戸ゆづなです。
Obsidianのことは語られているけど、Obsidian Publishを使ってメモを運用している人の話をあまり聞かないので、この機会に私の使い方を書いてみた。
ちなみに、このサイトもObsidian Publishで公開しているので、私のメモ運用を丸々ここで見ることができるよ!ゆっくり見ていってね!
## どうしてObsidian Publishを始めたの?
下記のリンクでも書いたんだけど、改めて言うなら「気軽にメモを取って公開したかった」こと。この辺の詳しい話は下記のリンクに記載してある。要は「WordPressのメンテナンス(記事・本体)めんどくせ」だけど。
- [[Obsidian Publishと他人に見せる記事について語る]]
## 実際はどうやって運用しているの?
### 日々のワークフロー
こんな感じのフローを7~14日おきに行う。毎日はやらない。毎日やるとしんどいのと、たまにフラッと起動するからこそ、メモ整理に没頭できるんだよね。
1. Obsidian を起動
2. 書きたいメモがある場合→新規メモで書き込む or メモをリライトする
書きたいメモがない場合→ランダムノートプラグイン or Dataviewのメモ一覧を眺める
3. 繋がりそうなメモがあった場合、リンクでつなげる
4. Obsidian Publish で Push
新規のメモは、数行のメモで終わることが多い。こんな感じで真面目にブログを書くことは非常に稀である。なんなら久しぶりすぎて、ブログ記事をどうやって書くか忘れてしまったレベル。
### メモの手入れって何をしているの?
メモの手入れとして、以下のようなことをしている。
- リンクをつけたり消したり
- 文章の修正(1文字でもやったら修正の部類に入る)
- タグをつけたり消したり
- フロントマターの整備(cover画像を変えたり、descriptionを削除したり)
- メモの剪定(削除)
- MOCの作成・整理
1文字でも変えたら手入れになるので、結構な頻度で手入れをしている。大体更新していない日にガガっと10ページくらい編集している。
編集のきっかけとしてはこんな感じ。
- ランダムノートで出たメモを編集する
- Dataviewで`update`フロントマター(最終更新日)のリストを抽出・眺める
- MOCを眺める
傾向としては、「過去に記録したメモを何としてでも眺める」ことが多い。どうも私は、下に埋もれているメモを放置するのが苦手で、一定期間が経つと掘り出したくなる。(ちなみにCosenseを使わないのもこれが理由だったりする)
リアルの断捨離・整理傾向でも、「こまめにモノを見直して、いるいらないを分別する」傾向があるので、メモもその辺の思想が反映されている。当然モノをため込むことができない。面白いね。
## Obsidian Publishの好きなところ
### スマホやタブレットで閲覧「だけ」できる
一時期スマホやタブレットでメモを同期しようと試みたんだけど、結局続かなかった。理由は単純で、「メモをスマホでとることがなかった」からだった。同期が面倒な割に書くことがない。スマホで書くならPCで書いたほうが手っ取り早い。
その一方で、スマホやタブレットでメモの閲覧はしたかった。だったらObsidian Publishでメモを公開すればよくね?となったのである。
### 更新が楽
「とにかく文字を書けばいい!細かい装飾や画像の整備、リンクの貼り付けなどはあとでいい!とにかく更新!」ができるところが気に入っている。WordPressブログだと、記事の管理がとにかくめんどくさかった。ローカルとネットに上がっている記事の差分を確認し、ブロックを毎回差し入れて……、いやかったるいわ!
とりあえず雑に投げて、時間が空いた時にメモの手入れをする。そのくらいが私にとってちょうどよかった。
## Q&A(運用面)
### 完璧じゃないメモを公開して恥ずかしくない?
ぶっちゃけ恥ずかしくない。長文ブログ記事ならともかく、2・3行のメモは検索エンジンに載せてもらえないので、そもそも見てもらうことすらない。自分の庭にあるひっそり咲いた花(メモ)を私だけが知っている。とっても良くない?
### 非公開記事との兼ね合いをどうしているの?
私は!!!ほぼフルオープンです!!!(メモ露出狂)
記事をメンテするためのDataviewメモとテンプレート以外は公開している。
私が非公開記事にしたいと思うのが、引用系・プライバシー関係・仕事関係なんですよね。まあ、こいつらに関してはメモの手入れをすることもないし、それなら初めから書かなきゃええやろの精神でやっている。
### Obsidian Publish って高くない?
すんげー高い!!!個人的に、「ブログや日記を置く場所」な考えだと高いと思う。Obsidian Publishの記事のPushしやすさや、こまめな手入れに魅力を感じないなら、確実に割高だと思っている。
Obsidian PublishはたくさんPushする人向けだと思う。ブログ記事をPushして終わりな人は、静的サイトだったり、Obsidian Quartzのほうが安く済む。どっかの誰かさんは1日10ページかつ5・6回Pushしまくる人だからな!!!(なお、この記事も掲載当日だけでもすでに5回くらい追記・修正からのPushしている)WordPressだとDBにゴミがたまるし、Quartzとかだとデプロイに時間かかるし、なんなら爆破の時にめっちゃ苦戦した。(手動でデプロイ履歴を消す必要がある)
そんなわけで、私はObsidian Publishに落ち着いたのであった。
### サイズ上限(4GB)がきつくない?
そうでもない。私の場合、画像をオブジェクトストレージに逃がしているのがでかい。使っているのは CloudFlare R2。詳しくはこのページを見てほしい。
- [[Obsidian Publishの画像をCloudflare R2で管理する]]
### フロントマターはどうしてる?
こんな感じ。
```
---
create:
update:
permalink: id{{date:YYMMDDHHmmss}}
publish:
image: https://image.ariestechgarden.com/Extra/cover/image0001.webp
tags:
---
```
`create`は`update`と一緒にLinterで日付を入れている。
`permalink`はObsidian Publish初期設定の日本語のパーマリンクが好きじゃないので、`idYYMMDDHHmmss`表記にした。URLをよく見るとわかる。
`image`はOGPやページを開いたときに出るヒツジイラストの画像URLを指定。ヒツジが可愛いから入れた。
## Q&A(技術面)
### 使っているプラグイン
- Another Quick Switcher
- BRAT(Dataview Publisher用)
- Dataview
- Dataview Publisher
- Linter
- Open In New Tab
- QuickAdd
- Tag Wrangler
- Terminal
この中で聞きなれないのは「Dataview Publisher」かな。このプラグインは、Dataviewで表示したいフォルダーやタグを指定して、その結果をMarkdownテーブルに変換するもの。
試しに [[Obsidian Publish]] のページで試してみる。
※画像をクリックすると拡大できます
<img src="https://image.ariestechgarden.com/Extra/image/enjoy_obsidian_publish_3.webp" class="modal-image" alt="DavtaviewとDataviewを走らせるための呪文を書いた画像" data-caption="DavtaviewとDataviewを走らせるための呪文を書いた画像">
`%% DATAVIEW_PUBLISHER: hoge`はDataview Publisherを動かすための呪文。`%% DATAVIEW_PUBLISHER: start`の下にDataviewクエリを書いてから、コマンドパレットから`Dataview Publisher: Update dataview publish blocks`を選択。そうすると、保管庫にあるDataview Publisherの呪文が書いてあるファイル全てを更新してくれる。
そのあと、Dataviewの結果を反映したMarkdownテーブルが出てくる。
※画像をクリックすると拡大できます
<img src="https://image.ariestechgarden.com/Extra/image/enjoy_obsidian_publish_4.webp" class="modal-image" alt="Markdown テーブルが出現した画像" data-caption="Markdown テーブルが出現した画像">
この状態でObsidian PublishにPushすると、Markdownテーブルだけ表示されるってワケ。
#### どこでDataview Publisherを使っているの?
主に更新履歴やMOCで使用している。基本タグで整理して、Dataviewで該当タグを抽出している。
- [[Home]]
- [[MOC]]
- [[西洋占星術]]
上記のページ(下層MOC含む)のMarkdownテーブルで使っている。さすがにこれを手動で管理できん!
#### Dataview Publisherを使うメリットあるの?
Markdownテーブルで表示してくれる=メモの中に直接書いてくれることだと思っている。
Markdownテーブルの中に直接リンクを貼っているので、グラフビューにつながりを表示できたり、Claude CodeとかでMOCを分析してもらうことができるのよ。DataviewとかBasesだと結果を直接ファイルに出力してくれないからね……。(エクスポートめんどくさい民)
### CSS/JSカスタマイズとか何している?
CSSはObsidianテーマの「Border」を、JSは下記のことをやっている。
- [[Obsidian Publishに新規&更新履歴・タグ・画像を配置する]]
- [[Obsidian PublishにGoogle Tag Manager を埋め込む]]
- [[フロントマターで指定したcoverをObsidian Publishで表示する]]
あとは画像をクリックしたときに拡大画像がでるやつかな。なお、画像クリックJavaScriptに関しては
コードはAIに書かせたので見せられない模様。
### SEOのはなし
引っかからないわけじゃないんだけどねー。うん、察して。ただ、この1年半の間に情報検索のトレンドがかなり変わってしまったので、一概に「検索数が減った」と言い切れないんですけどね。
- Google検索自体されなくなった
- ドメインパワーが弱くなった(WordPressブログとドメインが違う)
- 書いているメモのトレンドが変わった([[Fediverse鯖メンテ]]が顕著で、流入数が減った)
### OGP&画像トップにあるヒツジサムネイル画像生成について
最近はGoogleの「[Mixboard](https://labs.google.com/mixboard/welcome)」を使っている。(まだ正式リリースしてないので注意)
GoogleなのでNano Banana(Proではない)を使っている。(個人的に、Proで出力したヒツジがかわいくないという理由で、旧Nano Bananaのほうが好き)
ホワイトボード上にペタペタ画像やテキストを貼り付けて、一番下のプロンプト入力エリアに「この画像を生成して」って指示すると画像を生成してくれるサービス。
ベースのヒツジ画像をクリックして、画像を選択している状態にする。そうすると、プロンプト入力エリアに選択した画像が表示される。こうすることで、この画像を参照してくれる。
※画像をクリックすると拡大できます
<img src="https://image.ariestechgarden.com/Extra/image/enjoy_obsidian_publish_1.webp" class="modal-image" alt="Mixboardで遊んでいる画像" data-caption="Mixboardで遊んでいる画像">
指示が宇宙猫だな!ヨシッ!
<img src="https://image.ariestechgarden.com/Extra/image/enjoy_obsidian_publish_2.webp" class="modal-image" alt="Mixboardで遊んでいる画像" data-caption="Mixboardで遊んでいる画像">
……生成された画像、なにかに目覚めていそうなヒツジ画像だな(笑)
なんでこれを使っているかというと、「ベースのヒツジ画像を何度もプロンプトに貼り付けるのが面倒」なのと、「生成した画像を俯瞰したい」という理由で使っている。(Geminiに課金してGemで参照すればできそうだけどね)
## 最後に
Obsidian Publishの魅力を語るつもりが、私の運用術を語ってしまった。そういう時もある。
## リンク
- [[Obsidian Publishと他人に見せる記事について語る]]
- [[Home]]
- [[MOC]]
- [[西洋占星術]]
- [[Fediverse鯖メンテ]]
- [[Obsidian Publish]]
- [[Obsidian Publishに新規&更新履歴・タグ・画像を配置する]]
- [[Obsidian PublishにGoogle Tag Manager を埋め込む]]
- [[フロントマターで指定したcoverをObsidian Publishで表示する]]
- [Mixboard](https://labs.google.com/mixboard/welcome)